2017年6月11日日曜日

放棄の歌

   放棄の歌

イソシギの渡りも絶え
アジサシの群もゐない。
ただ見る釉面のひびきわれのやうな土地のひろがり。
食物移動や
光力説よりも純粋に
天の小禽は知つてゐるのだ。
煙は雲に這ひ
また地上にかへつてゐる。


「イソシギ」は、全長18~20cmのシギ科の鳥。頭部から背、尾、翼上面は灰褐色で白色の眉斑と翼帯があり、喉、胸から腹は白く、胸に細かい灰褐色斑があります。水辺にすみ,独特の涼しげな声で「つぃーつぃーつぃー」と鳴きながら水面近くを飛びます。食べ物は昆虫や甲殻類などの無脊椎動物で、湖沼沿岸、海岸、河川などにすんで、水辺の近くの地面に営巣します。日本では奄美群島以北で繁殖し,多くの地域では留鳥です。

「アジサシ」=写真、wiki=は、カモメ科の鳥。一般に暖かい区域に分布し、とくに熱帯海域にすみます。カモメより小型で、くちばしは細長くとがり、翼は細長く、尾も細長く燕尾形をしています。短い脚にみずかきがありますが、泳ぐことはほとんどありません。大部分の種は魚類を主食とし、空中で魚をさがし水面におりてとらえます。

「光力説」というのは、光子(光量子)説のことでしょうか。光の本質が粒子(光子)なのか、波動なのかをめぐっては、19世紀には波動説が有力でしたが、1900年のプランクによるエネルギー量子仮説を用いた黒体輻射の説明や、1905年のアインシュタインの光量子仮説による光電効果の説明などで20世紀には粒子説が復活します。そして、粒子と波動の二重性を持つと言う結論が量子力学によりもたらされることになります。

*「大海辺」で語られた小野の「風景の大荒廃の中絶」に与えられた新しい表現であろう。

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