2017年7月15日土曜日

街角で

   街角で

死が
うつろな眼にきていた。
ぼくは見た。
まぎれもなく真昼間だが
もうとりかえしのつかない
洞穴のように深い大暗黒が
その痩せ細つた子供がへたばつている石だゝみのあたりから
下方に向つてたてに
つまり地面の下に向つて垂直にひろがつているのを。
それはじつにしずかで不動そのもので
ものすごい光景であつた。


ヒンドゥー教のシヴァ神の化身であるマハーカーラ=写真、wiki=の“マハー”とは、大(偉大)、“カーラ”は暗黒(黒)または時を意味し、大暗黒天大黒天と漢訳されます。青黒い身体に憤怒相をした護法善神です。日本では、神田明神の大黒天(大国天)像のように、神道の大国主と神仏習合した日本独自の神をさすこともあります。

最近では、宇宙の成り立ちを説明するうえで「暗黒物質」が欠かせないと考えられています。質量は持つものの電磁相互作用をしないため眼には見えない“暗い物質”。銀河系内に遍く存在してふつうの物質の約6倍もありますが、物質とはほとんど相互作用をしません。それが密集していると強い重力で近くを通る光を曲げ、遠くの天体の姿をゆがめて見せます。

*『抒情詩集』の「犬」では犬のイメージを借りてえがかれた餓死者が、この作品では直接的に深い悲しみと怒りをもってえがかれている。《安》

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